本の概要
政治的無関心者の政治的興味を引き出してくれる
政治に興味がない人や初心者向けに書かれた本です。早稲田大学で行われた講義が本の形でまとめられています。政治に興味がない初心者のわたしでも、本を読んだ結果、政治に興味関心が湧きました。
本を購入した経緯
社会に出て政治的無関心が恥ずかしくなってきた
私自身、政治に関する知識や考えが不足しており、社会に出てから恥ずかしいなと思う場面が増えました。学生の頃もっと政治の勉強をしておけばよかったな…と後悔する日々を送っていました。そんな中、急にわたしはせきたてられるようにAmazonのkindleで“政治”というワードを検索していました。最初は政治のシンプルな勉強本を買おうと思っていたのですが、「政治的に無価値な君たちへ」というタイトルや学生向けであるというコンセプトにも初心者のわたしにとっては惹かれるものがあり購入してみました。
心に響いた箇所
「世界から見た日本」に割と焦点が当たっていて日本という国への理解を深めつつ政治について学べる本だと思いました。生まれてこの方「日本で生まれて本当によかった!」とばかり考えていた私にとって良い意味で考えさせられるきっかけになりました。
日本の酷な労働文化について
私が身をもって酷だと感じたのは日本の労働の文化でした。日本の労働環境は世界的にみるとかなり酷いのだということが各種統計で紐解かれます。とあるページでわたしは涙を流してしまうくらい衝撃を受けました。涙を受ける程の衝撃を受けた理由は、私の辛かった経験が少し慰められた気がしたからかもしれません。
過去の自分の辛い経験が慰められたきがした
私は転職が多かったので大企業から中小企業まで複数の会社の正社員を2~3年ずつ経験したのですが、労働があまりにも辛くてベッドから出られなくなるくらいに病んでしまい通勤できなくなってしまった経験があります。その当時は『わたしはなんてダメな人間なんだ』『私は社会でうまくやれない人間なんだ』と自分を責めました。また、中には毎日終電帰りが当たり前の会社もありました。でも、みんながそうなので疑問を感じることなく勤務を続けていました。
世界的に見て日本はあまりにも酷な労働環境だよ、ということが統計を根拠に説明されていくうちに、少しだけ冷静に、あの辛さは「わたしがダメ人間であること」だけが原因ではなく、「日本の酷な労働文化」という側面もあるかもしれないと思えたのでした。もしかしたら他国から見たら日本は「そんなに頑張りすぎなくていい、そんなに働きすぎなくていい!」と思われるほどの惨状なのではないか…そんな風に思うことが出来たと同時に過去に苦しんだ自分が慰められた気がしました。
幅広いトピック
この本の中には幅広い様々なトピックがあります。死刑制度、三権分立制、天皇制、政府、教育、結婚、子ども、多様性、その他諸々の政治的トピックについて読者は考えさせられます。
本の構成
本の最初では他国の非常に残酷な文化の例示がなされます。それを読んだ私は身震いをしました。とても恐ろしいしかわいそうだと思いました。そんな文化はいち早くやめるべきだ!と思いました。しかし本を読み終わったころには、「日本にだって世界から見たら酷い側面があるのだ。」と身に染みて感じたのです。「わたしは自国のことを棚に上げていたんだ。」と視点の変換をさせられました。読んだ後に意識改革がなされる感覚はとても気持ちが良かったです。
じゃあどうしたらいいの?が書いてある
最終的には政治参加とは、国を変えるためには、私たちには何ができるのか?について述べられています。
本を読んで感じたこと
大学生の時に読んでおけばよかった悔しさ
大学生の時にこの本を読んでいたら、講義を聞いていたら、考え方や人生観には大きな影響があったと思います。人によっては行動にも変化があると思います。なんといっても大学生の時には時間が有り余っていますから…!この本自体が早稲田大学での講義を本という形にまとめたものになるので、「大学生のキミ」に向けて常に訴えかけている内容になっています。その「大学生のキミ」が行動したくてうずうずするようなそんなメッセージが込められています。
政治的ポジションが分かるワークがおもしろい
自分の政治的考え方の社会的ポジションを冒頭のワークにより理解することができます。「秩序を愛するのかそれとも自由を愛するのか?」や「平等を好むのかそれとも競争を好むのか?」等の観点から、自分の政治的思想の傾向がわかるのです。自分の政治的思想のポジションが可視化され俯瞰できるようになると、「え、私って以外とこういう思想なの?」という目からうろこの体験ができました。特に政治的無関心者や初心者にとっては今まで考えたこともなかった切り口で自分を知ることが出来ると思います。
政治にちんぷんかんぷんな人でも政治に興味をもてる
大学生向けの講義ということもあり、非常にわかりやすく語りかけてくれます。政治の知識や考えが一切なかったわたしでもさらっと読むことが出来ましたし、政治的な考え方に興味をもつことができました。
最後に一言
政治に興味を持ちたいけどきっかけが無かった政治初心者や政治的無関心者の方にはぜひ読んでいただきたい一冊です!