講談社 フェーマス スクールズ(閉校済)はどんな講座か?
地方在住の人でも学べる絵の描き方通信講座です。デザインやイラストの描き方に関する基礎から応用まで、イラストレーターが講師となって添削・採点してくれるというサービスです。
受講を決めた経緯は?
イラストコンペに応募したところ、応募したイラストは落選したのですが、自宅に1本の電話がかかり、私のイラストが好評価だったので面談したいとの申し出を受けました。面談したところ、絵の描き方通信講座の受講を勧められ、当時絵を描いて仕事にしていきたいと思っていた私は、あまり深く考えることもせず、その場で契約してしまいました。何故なら、もともと美術を学びたいと思っていたし、のちのち絵の仕事も紹介してもらえるかもしれないとの期待もありました。「講談社」というビックネームに、安心感と、仕事をもらえるかもしれないという期待感がありました。また、低価格で私でも払えるし、地方にいても学べるし、美術の大学へ通うことを思えば、安いもんだと考えました。
実際に受講してみてどう思いましたか?
テキストに対する感想です。テキストは全部で4冊、1冊だけでもとても大きくて重く、持ち運ぶのが大変で、外のカフェなどで作業することが出来ません。しかし、テキストの中身は、アメリカの有名なイラストレーターの方々のイラストの描き方や技法などが散りばめられていて、とても興味深いものでした。素人でもテキストを読めば、デザインやイラストの基礎が学べると思うので私としては大満足でした。また、アメリカのデザイン学校へも、通えるようなサービスがあり、夢や期待感を持って学ぶことが出来ました。
他の講座とはどんなところが違ったか?
通常の美術大学と比べると、安価で利用しやすいと思いました。金額は、全部で40万程です。ローンを組んで支払いました。しかしながら、「講談社フェーマススクールズ」を受講したからといって、絵が上達するかといったら答えはNoです。何故なら、かなり個人の努力に依存した講座だからです。テキストには1章ごとに課題が付いており、その課題を作成したものを講師の元へ郵便で送付して、添削していただいたものが自宅に返送されるというシステムでした。実の所、私は途中で課題の提出を辞めてしまいました。普通の美術大学であれば、講師と直接対面で絵の描き方を教えてもらえるため、もし途中で大学に来なくなれば、本人に何らかの連絡が来るはずではないでしょうか?しかし、「講談社フェーマススクールズ」では、私が音信不通になっても、何の連絡もしてきませんでした。そう考えると受講料40万は高く付いてしまったと考えられます。また、添削も1度だけなので、モチベーションを維持するという点でも、絵の上達にはあまり効果が無かったというのが正直な感想です。
受講を決める際の注意点は?
まず、どれだけ急かされても、購入する前に一旦持ち帰って寝かせてから決めた方が良いと思います。そのサービスを多角的な視点から見る事、その価格のサービス内容が自分にとって妥当な価格かどうか。また、1人で決めずに必ず第3者に相談して決めることも、客観的に見る上でとても大切なことだと思います。現在、様々なサービスがインターネット上でも溢れている中で、本当に自分にとって必要なものを見極めるには、冷静な判断力が必要だと考えています。
受講して良かったところはどこか?
顔のデッサンを描いたものを添削していただいた時、自分では良く出来ていると思っていた自信作が、講師の添削でデッサン狂いを指摘されました。講師が、プロの有名イラストレーターなのも信頼がおけました。一方、自分では何てことないと思って提出したデザインの課題が、意外にも好評価だったりもしました。自分だけで描いている時は気付かない点も、プロの方に添削していただくことにより、自分の能力に気付かされたことが良かったと思います。絵に限らず、プロの方から直接指導を受け、フィードバックをいただくことが、上達の近道だと考えています。

サービス提供者や提供媒体の人柄や性格、対応は?
通信講座だったため、講師の人柄や性格はわかりません。講師も何人かいて、人それぞれだと思います。添削の書き方も、さらっとしすぎていて私個人の感想としては物足りなさを感じました。販売者に関しては、講談社系列ということで、信頼をしていました。

講座受講を経て今後どうしていきたいか?
インターネットで調べてみると、「講談社フェーマススクールズ」が閉校したという記事を読みました。 よくよく調べてみると訴訟なども行われていたようです。私が受講したのは、30年も前の話です。しかし、大きくて重いテキスト4冊は手元に残ったままです。今後もテキストを時折読み返し、イラストやデザインを描く時の参考にしていきたいと思っています。
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