ドラえもんのび太の絵世界物語はどんな映画か?
ドラえもん のび太の絵世界物語は、ドラえもんのひみつ道具で絵の中の世界に入り込んだのび太たちが、描かれた世界を舞台に大冒険を繰り広げる物語です。ドラえもんシリーズらしい友情や勇気に加え、芸術や創造の楽しさも味わえるファンタジー作品です。
映画を視聴した経緯は?
5年ほど前から、子どもがドラえもんシリーズを好きになり、ここ数年、毎年家族で映画館に観に行くことが定番となっていたので、新作が出ると自然とチェックしていました。前作と前々作があまりおもしろいと思えなかったので、少し迷いましたが、子どもの要望に応えるかたちで、春休みに入った平日の映画デーの日に、子どもと一緒に映画館へ行きました。「のび太の絵世界物語」は、XなどのSNSでも評判が非常に良かったので、ワクワクする気持ちと、前作、前々作への期待外れだったことへの不安な気持ちと入り混じっていたのを覚えています。
映画を実際に視聴してみた感想は?
実際に観てみると、想像以上に丁寧にシナリオが作りこまれており、最初の入りから登場人物に惹かれ、最後まで物語に引き込まれました。ドラえもんシリーズらしいワクワクする冒険と、ラスボスとの戦い、のび太たちの成長や友情の描写など、見応えが非常にありました。「苦手なこと」に対する向き合い方について、心に残るメッセージ性もあり、子どもも「得意ではないことに対しても向き合いたい」と前向きに捉えるようになり、親子で大変感動した作品となりました。
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他の作品とはどんなところが違いましたか?
この作品が他のドラえもん映画と大きく違うと感じたのは、『ドラえもんのことが大好き』という気持ちが存分に描かれているという点です。「良い絵を描くには、大好きを表現することだよ」と聞いたのび太が、『ドラえもんのことが大好き』という気持ちを込めて描いたドラえもんの絵は、上手とは言えないかもしれませんが、その想いの強さが伝わってきてとても感動しました。これまでのシリーズでは友情や勇気がメインのテーマでしたが、今作では“好き”という感情をまっすぐに描いたことで、より心に残る作品となりました。絵の世界を舞台にしている点だけでなく、感情表現に焦点を当てた点でも他の作品とは違った魅力を感じました。
映画を視聴する際の注意点は何ですか?
この作品は全体的に、キャラクターもかわいらしく明るい雰囲気ですが、物語の終盤に登場するラスボスの描写は非常に迫力があり、小さなお子さんにとっては怖く感じる場面があるかもしれません。声や表情、音楽の演出も相まって、恐怖心が増し絶望感を感じるシーンが続くので、映画に慣れていない子や怖がりな子は要注意です。実際、隣の席に座っていた5歳くらいの女の子は、目をそらしたり、怖くて叫んでしまう場面がありました。小さなお子さんが観る際は、事前に説明しておくと安心かもしれません。
映画の中で一番良かったところは?
一番よかったのは、のび太が描いた下手くそなドラえもんの絵が、結果的に仲間を守ることになったクライマックスです。決して絵が上手とはいえないのび太の絵が、世界を救うことになった展開に、涙腺が崩壊しました。物語の序盤に散りばめられた伏線が、最後にバシッと回収され爽快感もありました。最後の、のび太のパパのセリフも、押しつけがましくなく、好きなもの・苦手なことへ感じ方、取り組み方についてのメッセージ性が伝わってきて、とても感動的でした。
著者や制作陣の性格は?
藤子・F・不二雄先生の原作の良さを大切にしながらも、現代の子どもたちにも伝わる形でテーマを掘り下げている制作陣の姿勢に感銘を受けました。映像のきれいさや、キャラクターも丁寧に作られていて、この映画への愛情が感じられました。また、入場者特典として配られた漫画ブックも、映画をより楽しめる工夫がされていて好感が持てました。
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映画で得た知識や考え方などを活かして今後どうしていきたいか?
「上手じゃなくても、想いを込めて描くことが大切」というメッセージは、子育てにも通じる考え方だと思いました。子どもが何かに挑戦する気持ちを大切にしてあげたいです。
最後に一言
この作品は、ドラえもんシリーズの中だけでなく、ここ数年で最高の映画でした。大人にとっても、日々の生活の中で忘れてしまっている本当に大切にすべきことを思い出させてくれる素晴らしい作品です。ドラえもんや芸術、アートに興味がなくてもきっと楽しめるので、国を問わず、世界中のあらゆる世代の人におすすめしたいです。